秘密の扉が開くときー番外編ーpart1☆光の中

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「閉じ籠ってばかりじゃ不健康だ。外に出れば気分転換になるよ」 「暑い、疲れる。やだ」 みのりの我が儘ぶりにムッ、とした俺は、クローゼットから、綺麗めな服を引っ張り出し、無理矢理着せた。 聞き分けのないガキみたいに、みのりは上目遣いに俺を睨んでいる。 その顎を掴み、上向かせて、乱暴なキスをした。 「んんっ……けいごのバカっ」 「頼むよみのり。君とまひろくんが親友になったように、俺だって高槻さんとは友達で居たいんだ」 「……わかった」 ☆ 渋々俺に付いてきたみのりと共に、上り電車に乗る。 新宿までは各駅でもさほどかからない。 ただ、西武駅は西口から大分離れているため、歩くのはみのりが嫌がりそうだ。 車内アナウンスが、高田馬場を告げる。 「岩木さんどうしてるかな」 窓の外を眺めながら呟くと、 「リベルテのサイト、閉鎖になってた」 みのりが応えた。
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