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「マジか?」
リベルテに在籍していたボーイのほとんどは素人。
他店との掛け持ちや、入れ替わりが激しいウリセンという特殊な業種で、
生き残れる店はほんの一握り。
人気の男子を常に確保しなければ、直ぐに飽きられて消える。
リベルテは、待機しなくていい分、その名の通り、『自由』だった。
「岩木さん、おネエキャラだよね。スポンサー(愛人)居るし、あの人ならまた風俗で上手くやってくよ」
私立探偵として訪れた朝倉さんに、剛の個人情報を提供してくれた岩木さん。
「風俗のマネージャーにしては、気さくないい人だったな」
駅を降り、昼間とはガラリと違う様相の繁華街に出た。
派手なネオンが煌めく歩道には、男女のカップルが目立つ。
高槻さんに駅到着の連絡を入れ、空いたタクシーに乗り込んだ。
俺の手を握り、流れて行く車窓の風景を、みのりは無言で眺めていた。
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