秘密の扉が開くときー番外編ーpart1☆光の中

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レストランフロアは、30階。 和食、中国料理、フレンチの専門店に、洒落たBARまで揃っている。 「フレンチでいいかな?ちょうどキャンセルが出て、席が取れたんだ」 「あの、金額はどれくらい……」 当然高いよな。 俺は以前泊まった時の、ルームサービス料金を思い出した。 「ご馳走するよ。誘ったのは僕の方だしね」 「でも……」 高槻さんには、いつも支払わせてばかりだ。 時流に乗ったIT系企業のSEとはいえ、俺と同じ年で、そんなに高収入なのだろうか。 「けいごトイレ行きたい」 みのりがやっと口を開いてくれた。 「ああトイレなら突き当たり……」 「付き合ってよ」 「僕は入口で待っているよ」 高槻さんが、気を利かせてくれた。 世話が焼けるなと思いつつ、みのりの手を引いて男性用トイレへ。 中に入るなり、みのりは俺を個室に連れ込んだ。
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