92人が本棚に入れています
本棚に追加
レストランフロアは、30階。
和食、中国料理、フレンチの専門店に、洒落たBARまで揃っている。
「フレンチでいいかな?ちょうどキャンセルが出て、席が取れたんだ」
「あの、金額はどれくらい……」
当然高いよな。
俺は以前泊まった時の、ルームサービス料金を思い出した。
「ご馳走するよ。誘ったのは僕の方だしね」
「でも……」
高槻さんには、いつも支払わせてばかりだ。
時流に乗ったIT系企業のSEとはいえ、俺と同じ年で、そんなに高収入なのだろうか。
「けいごトイレ行きたい」
みのりがやっと口を開いてくれた。
「ああトイレなら突き当たり……」
「付き合ってよ」
「僕は入口で待っているよ」
高槻さんが、気を利かせてくれた。
世話が焼けるなと思いつつ、みのりの手を引いて男性用トイレへ。
中に入るなり、みのりは俺を個室に連れ込んだ。
最初のコメントを投稿しよう!