第一夜

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同じSNS経由で知り合い、可哀想だからとみのりが住まわせてやっている。 ちなみに俺のセクシャリティは、ゲイよりのバイ。 たけるは同性のみ。 一番こっち寄りの印象が強いみのりは、自称ノンケだった。 「けいご、今夜指名入ってる?」 俺は携帯を確認した。 岩木マネージーからメールが来ている。 岩木さんは、リベルテに在籍するボーイ達のスケジャール管理や、指名や予約が入った場合連絡をくれる、内勤スタッフ的な存在だ。 『……ゆうくん、高槻さんからお泊まりコース希望。返信よろしく』 ゆうは俺が適当に付けた源氏名。 「お泊まりコース?初めててかも」 「へえー、良かったな。たっぷりサービスして貰えよ」 コーヒーを煎れながら、たけるは皮肉っぽく言った。 「逆だろ、サービスするのはこっちだ」
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