秘密の扉が開くとき

第一夜

ゆうとしての俺は２０歳のフリーター。

『礼儀正しく癒し系のイケメン君、マッサージが得意。タチ、ネコどちらもOK……』

などと大半はデタラメなプロフィールが書かれている。

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本業の職場は台東区にあり、小規模だが自社ビルだ。

俺の仕事は商品開発及び販促。

扱う商品は子供向けの玩具やプラモ、カプセルトイ、トレカなど。

美麗キャラやバトルが売りのオンラインゲームや、大手のPCソフト開発のような派手さはない。

でもいつか自分の設計したおもちゃが商品化され、永く遊んでもらえるヒット作になればいいと理想を抱いている。

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たまに行われるイベントがない時期は、大抵定時で帰れる。

会社を出た俺は事務所のある高田馬場に向かった。

駅近くの古びた雑居ビルの４階に、リベルテの事務所がある。