過去Ⅱ

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 ジュン君を男としてみる、きっかけになったのは、ジュン君が高校に入学した ときだった。  ジュン君は父親のナオキ同様スリムで長身、イケメンと三拍子揃っていた。  中学の入学のときは、ナオキと私が両親役で付き添った。  具体的には父と叔母である。  まだ二十代半ばだった私が13歳の少年の実の母親であることはムリがある。  さりとて、二十代半ばの娘が義理の母では世間体がある。  よって、叔母。  父親とその父の妹が入学式にやってきた。  そう世間に見せた。  ところが、三年後の高校の入学式では、違った。  「…どうして、綾乃さんが叔母さんなの?…」  と、ジュン君。  
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