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家に帰り、私は勢いよくベッドへ倒れ込んだ。
すぐ横に転がったカバンから、さっき買ったばかりの包み紙を取り出し、それを照明へと掲げる。
「無駄になっちゃった…。」
また一つため息をつき、それをゴミ箱目掛けて放り投げた。
このモヤモヤも、
胸の痛みも、
こうやって簡単に捨てられたらどんなに楽だろう。
涙が出た。
ずっと堪えていた何かが、突然溢れ出す。
「きっついなぁ……」
仰向けのまま目に手をあて、私は消えそうな声で呟いた。
瞼の裏に、さっき見た和磨の笑顔ばかりがゆっくりと浮かんでは消えていった。
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