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送信が完了しました。
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画面が再び眩しく光り、「さよなら」の言葉を告げる。
なんという言葉が返ってくるのか気になって仕方なかった。
それでもこれでいいんだと何度も言い聞かせ、あたしは携帯の電源を切った。
別れたくないと言われる事も、
わかったと納得される事も、
きっとどっちも辛いから。
首にかかっていたネックレスを外し、引き出しの1番奥に仕舞う。
涙を拭って、部屋を見渡した。
一緒に撮った写真。
私の誕生日にくれた指輪。
散々ねだって取ってもらったUFOキャッチャーの景品。
二つ並んだ歯ブラシ。
和磨が使ってたシャンプー。
どこにでも和磨がいた。
この部屋には、悲しいほどに和磨との想い出が散らばっていた。
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