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交差点に差し掛かったところで、突然亜由未が立ち止まった。
「どした?」
一点を見つめている亜由未を覗き込み、眺めている方に視線を向けようとする。
「いやいやっ!!忘れ物した」
私から何かを遠ざけるかのように、亜由未は慌てて振り返った。
「何?どうした…」
亜由未をどけ、視線を合わせた。
「あ…」
亜由未が小さな声を発したと同時に、私の目には見覚えのある笑顔が映る。
「嘘でしょ…」
私より小さな子。
私よりかわいい子。
守ってあげたくなるような子。
そして、
私といる時よりずっと笑顔な和磨がその横にいた。
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