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それでもある程度同級生という確証を得たとする桜子は、ようやく態度をほぐしていく。
確かにかつての面影は皆無だが、そもそも印象にも無いので元からこういう人間だったと思えば大した問題ではない。尤も、これもこれであまり絡みたくないタイプではあるが。
「でもほんと、懐かしいよね。アダ名で呼び合うとかって、ほんと昔に帰った気がするよ」
「はっはっは! 僕もだよ!ところで、今何してたんだ!?」
「え―、何でそんな事コーヒーに言わなきゃなんないの?」
「はっはっは! そりゃあそうだが世知辛いな! いやな、タバコの頭に何か付いてるからな!」
「え? やだこれ、ツナマヨじゃない! やだあ…………いつから知ってたのよ」
「今だ!」
「あ―、またやった。つうか、何で今?」
「何をしていたかは知らんが、変な奴だな! タバコは!」
「コーヒーに言われたくはないわよ」
そう割り切ると、不思議と会話も弾み始めた。
お互い同士としては確かに大して接点はなかったが、一時的に同じ空間を共有していた事が助けにもなり、気付けば自然とお互いの近況や他愛もない話などしている。
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