18人が本棚に入れています
本棚に追加
.
「俺はお前と居たい、お前も俺と居たい。今までもこれからも。だから一緒に居る。…それが普通じゃねぇの?」
「……まぁ」
「俺何か変なこと言ってる?」
「…いや…言って、ねぇ…」
「だろ?」
「いや、言ってないけどさ…」
そうじゃねーんだよ…
ちょっとズレてんだよな…
「つーかこっちにも、都合ってもんが…」
「都合?つけろよ、待ってるから」
「はぁ…?なんだよそれ…」
おいヒロト…
お前は本当に勝手な野郎だな?
いきなりロンドンって言われても、パスポートどこやったっけ?とか
仕事はどうすんの?とか…俺だって色々あるだろうよ?
「…つーか何で俺?」
「は?」
「そもそも何で俺なんだよ?」
「何でって…」
何で俺と…こんな何の取り柄もないような普通の男と一緒に居たいんだよ?
そもそもお前の好きってどういう意味なんだよ?
「何でって…お前普通じゃないからさ…」
「…え?俺が?」
「そうだよ、お前は自分が普通だと思ってるみたいだけど、全然普通じゃない。
ネクタイとか平気で絞めてるし、満員電車も涼しい顔して乗ってるし、嫌な事あっても絶対グチんねぇし…
それよりすげぇのはこの俺に着いて来られる、って所だよな?まぁ、俺に言わせりゃ超人だな。尊敬に値するよ」
「…え?…超人…」
「だから俺はお前が好きなんだよ。俺に欠けてるモノは全部お前が持ってる…」
「…ヒロ…ト」
「俺はお前が居なきゃダメだ…真っ直ぐ歩けない。
要するにニコイチってやつ?」
信じらんねぇ…
俺が超人だったら、一体お前は何なんだよ?
俺がいつお前に着いて行くっつったよ?何でそんなに自信満々なんだよ?
でも…まぁ…
真っ直ぐ歩けないのは、俺も一緒だ…
.
最初のコメントを投稿しよう!