第1章

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女中の叫ぶ声や子供の泣く声が頭に響いてくる。 江戸城内では側室が謀反を起こし大変な事態となっていた。 正妻の子供を殺し、自分の子を跡取りにしたいのだろう。 あいにく父上は不在。 だから絶好のチャンスというわけか。 「理玖、絶対に私から離れては駄目よ?」 弟を守りながら私は城の外へ避難しようとしていた。 まだ小さいのにこんなことに巻き込んでしまった。 あいつがこのようなことを起こしたのは私のせい。 だから…責任をとらなくちゃいけない。 「やっと見つけたわ。姫様?」 側室のお春が言った。 「父上様はなんとおっしゃるか…。」 「そういうところがむかつくのよね。」 「ねぇ、理玖。瑠衣を呼んできて欲しいの。お願いできる?」 「はい!!」 「気をつけてね。」
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