あなたの隣で。

第１章

負った傷はすぐに治る。

これを化け物と呼ばずなんと呼ぶのだろうか。

でも、この忍たちの持っている刀で斬られた傷は治らない。

多分特殊なものを使っているのだろう。

ふらついた時に、一人の忍が刀を振り下ろしていた。

っ…。

ズシャっ！！

私は次に襲ってくるだろうと思われる痛みを覚悟した。

…あれ、痛くない。

恐る恐る目を開けた。

兄上様！？

「っ…」

私は怒りに任せ、忍を斬った。