第2章

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思い出す 香鈴が、俺の下に配属された初日のこと 「君、得意なことはなんだ?」 「コーヒーを淹れることです!」 「おまえ、バカか。 デザイン会社に来て、得意なことって 言えば、デザインに関係することだろう」 「はっ、はい」 思わず、有村のペースで早くも俺は 地を出してしまった。 「で?」 「で...!?」 「だから、何かって?」 「はい、ありません」 「は?」疲れる... 「それを、東郷先生から盗みに来た わけでして」 「おまえ、100年早いわ。とりあえず おまえの得意な、コーヒー淹れてみろ」
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