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真也がいなくなった後、結婚、赤ん坊
なんて俺の柄じゃないと思いながら
頭では、香鈴の顔が浮かんだ
「東郷さん、お待たせしました!」
息を切らし俺の前に立つ香鈴は
タバコをどや顔で差し出した
「11分。1分オーバー」
香鈴は、ガックリと肩を落とす
「こんな、ルールおかしいです。
10分で戻れなんて。誰が決めたん
ですか?」
「修行の身だろ。ほら、お約束の
肩揉みだ。」
俺は、自分の肩をトントンとした
「あり得ない」
小さな声でボソボソ言いながらも
俺の後ろに立つ香鈴。
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