第2章

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香鈴は、俺をイラつかせる名人だ 俺の罵声にもめげずに仔犬のように ついてくる香鈴は、俺の下で働き始めて 3ヶ月も経つ 華やかな世界に見えがちなデザイン 会社に憧れて入るアシスタントは、 募集をかければ次から次と来るのに 割に根性ありの地味な世界に、嫌気を さして辞めて行くやつも多くいる どうやら社内では、俺が厳しすぎて 新人が辞めて行くってことと マネージメントが全然できない東郷で 噂をされているらしい どう、思われても知ったこっちゃない 俺は、良い作品を生みたいだけだから そんな浮き足だったやつらと、ひと味 違ったのは、有村香鈴だった
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