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突然、カウンターの中の時計の音が響いた。
「おっと、もう6時だね
そろそろ帰さないといけないねぇ」
名残惜しそうなおじいさんと戸惑う私。
……6時?……確か私が来た時間って……
「それではお客さん、上手く行くといいね」
そんな私に優しく言うおじいさん。
「……え?あ、ありがとうございます
あの、またここに来てもいいですか?」
謝った後、結果報告もと思いそう言ってみる。
「いや、もう来てはいけないよ?ここは特別な場所なんだ」
おじいさんはコーヒーカップを片付けながらそう言った。
「そうだ、そのランタンはプレゼントしよう
どうしても来たくなったときはきっとそのランタンが道を教えてくれるよ」
それじゃあねと最後まで優しく微笑んでいる。
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