特別教室

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「先生、タバコ臭い」    生徒である高梨春奈は抗議した。 「悪いなぁ、こんなときでないとなかなか吸えないんだ。  代わりにコーヒー出しただろう」  春奈の教師、当摩は悪びれた様子もなく答えた。 「でも、先生、今は、補習時間なんだから、タバコもコーヒーも禁止じゃないですか」 「しっかしなぁ、喫茶店でコーヒー頼まないわけにはいかないだろう。」  当摩と春奈は喫茶店で補習授業しているのだ。 「普通に学校でやろうよ。あと、三か月で私卒業なんだよ。そしたら、堂々とあえるじゃん。」 「だって、タバコ吸いたいし、邪魔されたくないし・・・」 「それって、駄々をこねてる子供と同じだよ。」  そう、教師である当摩と生徒である高梨春奈は秘密で付き合っていたのだ。 「見つかった時はそんときだ。さっさと問題を解いてしまえば帰れるんだぞ。」  いたい・・・春奈の胸に突き刺さる補習問題。  少しさめたコーヒーを一口飲んで春奈は、問題を解き始めた。  当摩は、それを覗き見ながらタバコを吸いながら自分のコーヒーを飲んでいた。  この光景は、当摩と春奈が付き合い始めて半年続いていた。  
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