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入ってきたのは大翔さんだ。
「ふふっ…何泣いてるんだ?今更」
「…なんで……。なんで、私も殺してくれなかったの」
「そりゃ~、君を実験台にしたいからね。
殺したら意味がないじゃないか。それと、君の両親が殺されたのは元々君のお父さんが君を僕らに引き渡さなかったのが悪いんだよ」
「……っ、…」
目の前に立ったと思ったら顎を上げさせられ、彼は目線を合わせるように少し屈んだ。
「僕はね、君での人体実験を心待ちにしていたんだよ。君はこの先、僕がいないと生きていけない。逆を言えば僕は君を殺すことなんて簡単なんだよ。」
「……、なら、」
「せっかくの実験を台無しにする気かい?少なくとも、実験終了後までは生きていてもらう、その後どうするかは君の行い次第だ。」
「…………」
「…楽しませてくれよ」
「ゃ、やだっ…!!!」
パン…
近づく顔に嫌悪感を覚え、勢いで彼の顔を叩いてしまった。
「……ったく。キスされるとでも思ったか?おい、聞いてんのかよ」
ぐっと髪を鷲掴みにされて顔を上げさせられた。
「一からしつけする必要があるみたいだな」
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