another story-1 【北海道編】

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ーーーー狂鳴人が消え去ったスーパー内。 一人の男が従業員通路で立っていた。 足下には食い散らかされた支配人と中島の遺体が転がっている。 「支配人、本当に俺を探しに来てくれたんですね。ありがとうございます……。中島も、本当にありがとう」 その男はそう言って支配人と中島の顔を蹴り飛ばす。 「おかげさまで……ホテル内の死にぞこないを一掃できました。支配人は使える男かと思ったけど、俺の思い違いだったみたいですね……」 男はそう言って煙草を咥え、自分の物と思われるスマホを壁に叩きつけて壊した。 「さぁ……2(ツー)が現れ始めるまであと数ヶ月。今度は札幌にでも行って、使えそうな人間を探すか」 その言葉を残し、男は黒いイヤホンとリストバンドを付けながらスーパーから去って行く。 ――――これは、サトルや大雅が出会っていない頃、北海道で起こった惨劇である。 END
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