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金属バットを手にし、ボイラー室から出てエレベーターに乗り込む。
1階部分は既に狂鳴人の侵入を許している為、最上階のボタンを押した。
動き出したエレベーターの中で電波が三本立つと同時に、俺はスマホをタップして城ノ内に電話を掛ける。
三回ほどのコールで電話口に出る城ノ内。
「あっ、支配人っすか?すんません……ちょっと手こずっちゃって」
「お前、今どこにいる?垂水が心配してたぞ!」
「そうですか……いや、小樽近辺のスーパーやコンビニが全部アウトだったんで、朝里のショッピングセンターまで来てるんですよ」
「朝里!?そんな場所まで行っていたのか。で?怪我とかしてないだろうな?」
そう問いかけると、城ノ内はうーんと考え込むような声を上げ、「多分」と呟いた。
「多分ってどういうことだ?今、周りに狂鳴人でも居るのか?」
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