another story-1 【北海道編】

5/26
前へ
/104ページ
次へ
ボイラー室に戻ると同時に、舞子は泣きそうな表情で話し掛けてくる。 「支配人、城ノ内さんは……」 「あぁ、無事だ」 俺がそう返すと同時に安堵の表情を浮かべる舞子。 「だが、このままじゃ危ない。詳しい状況は行って確認してくる……」 「このままじゃ危ないってどういう意味ですか?俊介に……いや、城ノ内さんに何があったんですか?」 大粒の涙を流し、舞子は俺が着ている服の袖を力強く掴む。 「今、城ノ内は朝里のスーパーに居る。食糧は手に入れる事が出来たみたいだが、スーパーの中に狂鳴人が侵入してきたらしい。そいつらを片付けないと、外には出られない状況だ」 その言葉を聞いた舞子は唖然とした表情で固まり、エレベーターに向かって走り出した。
/104ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2029人が本棚に入れています
本棚に追加