another story-3 【軍艦島編】

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「あった!和博……あれ!」 「よっしゃ、華純ちゃんのとこに戻るぞ!」 和博は勢いよくしゃがむと同時にロープを拾い、部屋から飛び出して堤防へ向かった。 たまに私の方を振り返って確認してくれる和博の優しさに包まれながら堤防へ辿り着くと、華純の姿が消えている事に気付く。 「あれ……華純ちゃん……どこ行った?」 和博がそう呟いたかと思ったら、血相を変えて私に向かって叫ぶ。 「すず!!耳栓しろ!こっから離れるぞ!!」 和博は何を発見したのか、青ざめた顔で私の手を掴んで来た道を走り出した。 何を見たのか尋ねる前に、尋常では無い和博の雰囲気から、耳栓を入れるのが最優先であることを理解する。
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