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焦ったオレは、今度はその手首を捕まえる。
「っちょ…っ、かみ…っ、かみさま…っ!!」
男らしく掴んだつもりだったけど、オレの手は情けないほど震えてた。
「……」
男の手が止まった。
じっとオレの声に耳を傾けてる…っていうのにも、その時は気付かなくて、
テンパったオレは更に続けた。
「っオレ男でっ!! オレっ! あ、あんたよりは絶対小さいけど!! そこに男の勲章もついてますって!!」
もちろん声も、恥ずかしいほど震えてた。
て言うかテンパりすぎて、正直何を言っているのか自分でもわからないほど。
「いっ、色気もないし胸もないし変なのついてるしで…っ! て言うか三拍子ですみません…っ」
「……」
顔を伏せた男が、小さく笑ったような気がした。
男の頭が下に動いた。
「…っ」
シャツの上に艶のある銀の髪がさらりと落ち、湿らない息が布越しにオレの硬い胸を吹いた。
「 …お前が、そんなことを申すのか…」
…面白い、と、機嫌良く小さく笑う。
物凄い力に男の手首を掴んでいたオレの手が引っ張られた。
「!?」
そして煙管服のままだったオレの中心にその手が触れ、
「……っつ」
体が大きく跳ねた。
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