一、生まれ変わりを信じるか

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「待て…!」 「…男でも、同じ魂であればそれで良い」 ゆうるりと下から上へと撫でられる。 カーッと全身が熱くなって、頭の中も沸騰した。 (…っマジか…っ) 怖くて必死に抵抗した。 目の前の肩を全力で押しやり、離れさせようとした。 でもビクともしない。 そしてオレのを触るその手は、更に調子に乗る。 (って言うか…!) なんでオレ!? 生まれ変わりってなに!? (…っこいつ…!) っ頭っ! おかしいんじゃねえの!? 「 …腫れてきおった」 男がニヤリとオレを見た。 それがもう恥ずかしくて恥ずかしくて。 ちょっと泣きそうになりながら、オレは固く固く目を閉じる。 「っんなに揉まれりゃデカくなるに決まってる!!」 「…では出すか」 え!? ギョッとしたオレの上半身が飛び上がった。 畳に両肘ついて、信じられない思いで男の手元を見る。 視界の中、ファスナーに男の指がかかる。 それを認識したオレの顔が凍り付いた。 そのオレを、男がさも楽しそうに見下ろす。
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