第二章 忠犬と鳴く

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「キュッキュッ締めてくれるのはいいけど、ちょっときついからね。 それに、花の香り付きというのもあったよ」  俺は、席を立つと、 和海に超特大大盛りカレーを出してやった。 和海は、今日もこれから頑張る気なのだ。  特大大盛りカレーは、 大皿に残ったご飯を全て盛り付け、土手にした。 そこに、カレーを入れてみた。 「おいしそう」  和海は、平然と食べていた。 およそ、十人前はあったであろう。 「塩冶さん、千々石を壊さないでくださいね」  塩冶は眠そうに壁にぶつかりながら歩いていた。 もしかしたら、和海の夜のために、 頭を使い過ぎたのかもしれない。 「そうね、俺も薬師神君を壊したくいから、 結果は報告を受ける」  やはり、俺は実家に戻った方がいいのか。
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