第四章 南国と楽園

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 エロ本?どうしてこんなものが、船に乗っていたのか。 誰かが船に隠して持っていたのだろうか。 「トーヤ、さっきの魚がおいしくてさ、少し分けて欲しい。 これ、使って」  トーヤも、エロ本をまじまじと見ていた。 女性が水着でポーズを取っているが、 ページを開くと同じポーズで、すっぽんぽんになっている。 「うわあ」  トーヤは本を投げ捨て、俺を睨んだ。 「それは、いらないかな?」 「いえ、貰っておきます。 貴重なものを、ありがとうございます」、  トーヤが敬語になって、本を隠していた。 「魚ですね、どうぞ」  本の礼だと、魚を山ほどくれた。 「トーヤ、昨日の場所に移動したいのだけど、御卜はここに残しておいて。 御卜は弱いから、少し休ませてやりたい。 俺達は、あっちで仲間と合流するから、迎えには来なくてもいいからね」  トーヤは、自分の船を出すと、場所までは送ってくれるという。 それは、とても助かる。
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