第四章 南国と楽園

17/29
前へ
/306ページ
次へ
 破片と言っても、普通の民家よりも大きい。 魚が出入りするその船は、自然の一部に既になっているようにも見えた。  船の中を泳いでみると、様々な生き物が生息していた。  しかし、ここの生物はどこかおかしい。 他で見た貝が、手のひらサイズであったのに対し、 ここでは、座布団ほどの大きさに成長していた。 他に魚も、小魚の大きさである種が、まるでイルカのように巨大化していた。  この船のせいなのか。  俺は、周囲の生命ごと、一体を亜空間に取り込んでみた。  周囲には、もう金属反応はない。 俺が海面に戻ると、やはり流されていたのか。船が見えなくなっていた。
/306ページ

最初のコメントを投稿しよう!

60人が本棚に入れています
本棚に追加