第四章 南国と楽園

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「俺も海底に行ってくる。 海藻を見つけたら抜いて浮かすから、回収しておいてね」 「そうだね、やっておく」  俺も、泳ぐのがだいぶ上手くなった。 トーヤの泳ぎを真似てみたら、かなり自在に動けるようになった気がする。  細かな機材は、袈裟丸が回収してくれる。俺は大物だけ狙っていた。  海底に突き刺さった船体を見つけると、周囲を確認してみる。 これは、どの部分だったのだろうか。 黒い液体のようなものが、大量に付着していた。  他の船体と分けて保管しておこう。 俺は、飛び散っていた黒い物体ごと、亜空間に取り込んだ。 ここまで、周囲ごと取り込んでしまうと、 亜空間にちょっとした海ができているのではないのか。
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