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「……静かだ」
静かの中に、何かが動いている。
海面ではなく、深い場所での海流が、ゆっくりとどこかに流れる。
「響紀、ソニアから星を見て欲しい。どこかに異常はないか?」
空から、何か見つけられるだろうか。
「竜巻です」
宇宙からでも分かる程の、巨大な竜巻が移動しているという。
「位置と進行方向を教えて」
「はい、位置は157.15.56……進行方向」
ここは無事のようだ。
夜の竜巻など、この光のない世界ではかなり怖い。
「この竜巻で、海底も変動しそう」
やっと、全回収の見込みができてきたというのに、
又、位置を再計測しなくてはならない。
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