第五章 秘密の海

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「響紀がやっています」  時季は、今日は自分も潜ると、準備体操を行っていた。 「時季、地球出身だろう。海はやめておいたほうがいいよ」  地球出身は、何時間潜れるではなくて、何分潜れるか?の世界ではないのか。 「ちゃんと対策はしてあります。 それに俺は混血ですから、あれこれ違いますよ」  時季は混血であったか。 それは、聞いていなかった気もする。 長い付き合いで、忘れていることも多いが、互いの原点は忘れることがない。  俺はシェリエであり、時季は地球人。 それが区別する壁はないが、原点であることには違いが無い。 「なあ、時季。俺、昨日、海で黒いものを回収したよ。 あれってまさか、話しの中の不老?物質かな」 「大和、それは、早く言って!響紀!いるか?」  時季は、潜るどころではなくなったらしい。 時季はちゃらちゃらした容姿はしているのだが、 基本、すごく真面目であった。
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