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慌てる時季を後ろに、俺は海に飛び込んだ。
海に潜ってみると、海底は様変わりしていた。
嵐の後のようで、岩が転がり、海藻が絡まり千切れていた。
実験船が、砂の中に埋もれた場合は、探すのに苦労する。
俺は、わずかに見えた船体を頼りに、周囲ごと取り込んでみた。
大量に砂と海水を取り込み、本当に亜空間に海が出来ていそうだ。
俺の亜空間は、無尽蔵と言われているが、
流石に海はまずいのではないのか。
次の破片を探して泳いでいると、
繋いだままの亜空間から、袈裟丸と御卜の口論が聞こえてきた。
亜空間を閉じようとして、それが別れ話であると気がついた。
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