第五章 秘密の海

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 慌てる時季を後ろに、俺は海に飛び込んだ。  海に潜ってみると、海底は様変わりしていた。 嵐の後のようで、岩が転がり、海藻が絡まり千切れていた。  実験船が、砂の中に埋もれた場合は、探すのに苦労する。 俺は、わずかに見えた船体を頼りに、周囲ごと取り込んでみた。 大量に砂と海水を取り込み、本当に亜空間に海が出来ていそうだ。 俺の亜空間は、無尽蔵と言われているが、 流石に海はまずいのではないのか。  次の破片を探して泳いでいると、 繋いだままの亜空間から、袈裟丸と御卜の口論が聞こえてきた。 亜空間を閉じようとして、それが別れ話であると気がついた。
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