第五章 秘密の海

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「トーヤの所に行ってくる。 船では遅いので、飛んでゆく」  ハングライダーのようなものを作成すると、俺は空で移動することにした。 重い機材さえ運ばなければ、飛んで移動ができるのだ。 「気をつけてね」  時季は、残りの実験船を袈裟丸と回収しているという。  飛んでみると、この星が本当に海ばかりなどだと、改めて分かった。 島は全く無い。 きらきらとした海ばかりが、永遠に続いてゆく。 その中に、小さな浮島を発見した。  俺が浜に降りてみると、そこにはトーヤが立っていた。 「何度も空から来るよね。 本当に夢みたいにきれいだよね。 でも、この海ばかりの星で、飛ぶのはすごい度胸がいることだよ。 島まで飛べる確証が微塵もない」  トーヤは、俺のハングライダーをまじまじと見ていた。 でも、飛ぶということを知っているのか。
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