第五章 秘密の海

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 それで、御卜は袈裟丸に別れると言ったのか。 「御卜、本当にいいの?ここは、長期だよ」 「でも、俺。鬼城の一員で、役に立ってゆきたいのです。 このままでは、クズで終わってしまいそうです」  御卜にも思う事があるのだろう。 「袈裟丸には、会って話をつけてね」  ある意味、御卜も伝説になりそうだ。 俺を振って袈裟丸とくっつき、 袈裟丸を振って現地の人間と結ばれる。 二人のS級を振った人間は、そうそういない。 「トーヤ、御卜は年を取るよ。ずっと、このままではないよ」  そこは、現実を理解して欲しい。 トーヤがこのままの姿ならば、差は開いてゆくのだ。
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