第五章 秘密の海

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 桜川、ものすごく困った存在の、医師であった。 専門は義手や義足だが、何を造るかわからない。 「トーヤ。 黒い海を被ったのは、いつだった?」  被って年が止まった。 今の姿は、十代前半にも見える。 最低五年は経過しているのではないのか。 「師匠。特効薬を作成してください。 これでは、又、被害者が増えていくではないのですか?」  トーヤが菌に戻ったら、 又、感染してゆくのではないのか。 「そうだね。でも、それは体質もあってね、 全員が感染するわけではない。 でも、島民にはワクチンをつくるかなあ」  桜川と会話していると、本当に疲れる。 刺客が後を絶たない気持ちがわかる。
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