第五章 秘密の海

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「ワクチン、造ってくださいね」 「あとね、その菌は寄生しなければ、陸地では一か月で死滅する。 海中では三年で死滅するよ」  恐ろしい菌であった。  亜空間での通信は、相手の姿を見ながら喋っていた。 その光景を、トーヤは珍しそうに見つめていた。  トーヤは自分の寿命が短いと聞いても、驚きはしなかった。 元々、ここの星の住民は短命なのだそうだ。 「御卜、それでも、この星の仕事でいいのか?」
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