第五章 秘密の海

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「大和、中庭で食べていいぞ」  トーヤはそう言ってくれるが、 時季は、俺がトーヤの近くにいることをよしとしない。 「いや、海がいいからさ。そのまま、浜辺で眠るつもり」  貯蔵庫にトーヤが食材を取りにいったので、 俺も後をついてゆく。 ここの魚は本当においしい。 おいしいを連呼していると、沢山用意してくれた。 又、浜に砂を足しておこう。 「浜で寝る?それはダメ。狭いけど、客間を使用して。 夜は本当に怖い」  トーヤは、夜は怖いを連呼していた。 俺も、竜巻は見ていたので、部屋を借りることにした。 「トーヤ、部屋を借りる。で、夜の海は静かだよね。 竜巻が起きなければ大丈夫ではないの?」  トーヤが、珍しい魚もトレーに乗せてくれた。 山盛の魚だが、トーヤはたいして気にもしない。
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