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「あんんん、いや……トーヤ、ゆっくり」
夜は眠るものと、トーヤは言っていなかったか。
しかし、これでは中には入れない。
俺が踵を返すと、後ろで袈裟丸が固まっていた。
「け、袈裟丸……」
袈裟丸の腕を引くと、客間へと無理やり入れる。
俺と出会う前は、
御卜は普通に女性と恋愛していた。
こうなってしまったのは、俺にも責任がある。
俺は、確かに、御卜に四羅の面影を見ていた。
若くして死んでしまった四羅。
俺は、その時、任務の怖さを思い知った。
「……俺のせいです。
御卜を、あんな体にしてしまった」
袈裟丸にも、後悔があるらしく、部屋に胡坐をかいて座ると、
顔を手で押さえていた。
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