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建物を確認してみると、
保存庫や貯蔵庫の窓は、葉で塞がれていた。
家畜も、中庭に入れている。
トーヤは、嵐の前に準備はしているのだ。
「大和、波に足を攫われますよ」
浜辺の近くに来ると、膝まで波がきていた。
そっと袈裟丸が、俺の背を支えていた。
「時季。俺、船を見てみます!」
袈裟丸が叫ぶと、時季が俺の横に来ていた。
「袈裟丸、無理はするな!」
光が少ない。横殴りの雨に、視界も悪い。
「うあああ」
叫び声とともに、大きな波がきていた。
時は俺を抱え、俺は流されないように糸を放ち、
木や建物に巻きつけていた。
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