第六章 嵐の夜に

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「無事かなあ……朝に死んだように、御卜は眠っていたよ。 正直、あんなに御卜に体力があるとは思わなかった」  御卜も、体力バカの袈裟丸に鍛えられていたので、夜は強い。 「俺もおもいっきり出来て、満足したよ。 こんなに満足したのは、生まれて初めて」  夜が二時間で良かった。 延々と聞かされずに済んだ。  現場に付いてみると、何も無かった。 「島がない……」  海しかなかった。 何も目印がないが、 トーヤが、ここがそうだと言えば、間違いではないだろう。 「島は、流されただけだ。 見つけた」  どうやって見つけるのだろうか、 何もない海に見えた場所に、トーヤは浮島の存在を見つけた。
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