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的場が、咳をすると、海水を履き出した。
菌は心臓を動かし始めたのだ。
俺は、的場の前で膝をついて深く詫びる。
菌は全ての細胞になりかわる。そして、的場の人生の続きを綴る。
「大和さん。
すいません、俺……死にましたか?」
的場が目を覚まして、俺を見ていた。
「ごめん、俺の責任だ。俺は、的場を殺してしまった」
「俺達の未熟さです。
同じ年の頭領代行だと、どこかで馬鹿にしていたのかもしれません。
安易に全て考えていました」
的場は、海が聞こえるようになったという。
「詫びではないけど、S級に推薦しておく。
多分、海での的場は鬼城の誰よりも優秀だろう」
でも、寿命は十年しかない。
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