第六章 嵐の夜に

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「ここでの勤務を希望してもいいですか? 俺、海がないと生きていられないようです」  あれこれ、菌が教えてくれるのだそうだ。 「分かった。勤務を許可する」  この星の勤務は、御卜と的場に決まった。  それからの回収は早かった。 的場が、すごい勢いで泳ぎ、回収を始めていたのだ。 しかも、嵐の予測も竜巻の予測も可能であった。 「嵐の場合は、トーヤさんの浮島に逃げましょう」  的場は、回収が終わったら、 死者と呼ばれてもいいので、大きな島に住みたいという。 俺達は、この島で何の権限も金もないが、 砂だけは大量に採ってしまった。  的場と御卜には、好きに砂を使っていいと告げておく。
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