第六章 嵐の夜に

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 やってしまった。 こうやって甘いのはダメだと思ったそばから、 甘いことをしてしまう。 「まあ、許しましょう。 ここでの仕事は、結構大変ですからね」  時季が、俺の肩を叩いていた。  全て回収し、 念のため金属反応を広範囲に広げ、更に拾ってみた。 「回収終了か」  では帰りをどうするのか、考えなくてはならない。  浮島では小型船も降ろせない。小型船を空中で停めて乗り込む。 飛び立つことが問題で、 成層圏を抜けるスピードをどう出すのかが、問題であった。  海を凍らせて陸地を作り、そこから小型船を打ち上げる。 打ち上げの衝撃で氷は壊れるが、全く問題はない。
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