第七章 朝日の生まれる場所

2/27
前へ
/306ページ
次へ
 御卜は目を覚まそうとはしない。 トーヤが暗い表情で中庭に来たので、 俺は急いで隠れようとしたが、遅かった。 「……俺も、終わり知らずで、 気付くと御卜の意識が無くなるまでしてしまうのです」  もう一組あったな。 トーヤと建物を出ると、同じ状況の的場と、寺内に遭遇した。 目を覚まさない寺内を、的場が茫然と抱えていた。 「的場?」 「すごく良かった。もう、終れなくて……」  寺内の目が落ちくぼんでいるようだった。 これは、相当消耗している。 「毎日は止めてあげてね」  ヤリ殺されてしまう。 「さてと、時季。海で泳ぐぞ!」  時季は、せっせと浜で朝食の準備をしていた。 南国だが、鍋を造っていた。
/306ページ

最初のコメントを投稿しよう!

60人が本棚に入れています
本棚に追加