第七章 朝日の生まれる場所

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 時季が嫌がる俺の頬にキスをする、 そして、喉にキスをした。 「暴れると、喉を噛み切りますよ」  時季が脅す程したいと呟く。  次に時季は、俺の全身を舐めてはキスを繰り返す。 「塩辛い……」  海水にばかり浸かっていたせいか。 「……トーヤに惹かれた罰として、今日は前は触れませんよ。 後ろだけで、感じてください」  男として、それは寂しい。 「自分でするから、いい」  俺が手を出そうとすると、時季の手がそれを遮った。 「させませんよ。今日は、後ろだけ」  それは、時季はいいとしても、俺は嫌だ。 「嫌だ」  口げんかから、次第に本当の喧嘩になってきた。
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