第七章 朝日の生まれる場所

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 足を掲げられ、膝の後ろにキスされる。 時季の前で、こんな日差しの中で、 自分でも制御できない部位は、見つめられていた。  そんな場所、見つめるようなところではない。 「……喰いちぎるぞ」 「どうぞ。俺は、大和に命を捧げていますからね」  命を捧げても、それとこれとは別問題だろう。  でも、 覚悟はしていても、歯を食いしばっても、呻きが漏れる。 どうしても、この押し入る感覚は慣れない。 入れたくないと、全身が拒否すると、 時季は、微笑んでキスをしてきた。 「俺の大和、五羅に勝って、俺は絶対に手に入れる」  覚悟のような気持が見える。 五羅は、鬼城一の使い手で、 五羅と同等でさえ、死んだ六沙くらいしか見たことがない。
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