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「あぐつつ」
痛くて目を閉じると、僅かに涙がにじむ。
やっぱり、こんな場所を使うのは、
間違っているのではないのか。
次に、ずっしりとした重みがやってきた。
すごく重い。
内臓にのしかかってくる。
「喰いちぎってくださいね」
時季の笑ったような声が憎たらしい。
喰いちぎってやろうじゃないか。
船の上で、意地の張り合いのようになっていた。
この星、日が長い。
今度は、海の中で結ばれてしまった。
酸欠の状態が、どこか心地よい。
「時季、心吾ならば亜空間で孝太郎から人を持ってこられると思わないか……」
船にあがると、寝転ぶ。隣に時季も寝転んでいた。
誰も見ていないと言っても、やはり外で、
裸で寝転ぶのは恥ずかしい。
海水パンツだけは履いてみた。
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