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「姶良、氷の発生機械は完成しているか?」
姶良も余裕がないようで、
無言のまま亜空間に機械が格納されていた。
「上出来!」
機械を取り出すと、船に乗せ、
糸で空中に避難すると、氷を張り巡らせる。
厚さ、三メートルあたりになったところで、降り立ってみた。
機械は自分で動きながら、氷の面積を増やしてゆく。
氷で足場が安定したが、
海水パンツ一枚であったことを忘れていた。
「……あの……服……欲しい」
小声で呟くと、響紀が俺と時季の分の、
宇宙服を亜空間に入れてくれた。
宇宙服ならば、温度は関係がない。
俺は亜空間から、銃を取り出すと、空に向かって撃ってみた。
銃を撃った反動で滑りだし、氷の端で止まる。
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