第八章 ビナマナカハナ

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 それならば、鬼同丸の半纏を出してみると、 皆、妙に寄ってきた。 夜は冷えるので、上着の類は重宝するらしい。 「やっと食事ができる!」  得た金を持ってレストランに行くと、そこに寺内の姿を見つけた。 寺内は、店員を話し込み、店員は奥に消えていった。 「ここの情報、漏れているのは、あのせいですよ」  どこから響紀が現れたのだろうか。 やっと食事であったのに、 出てきたものを、響紀が食べていた。 「寺内は、情報を渡して、ここで品物を得ていた」 「他に、寺内の口座に金が振り込まれていましたよ」  現場での裏切りには死であり、死よりも辛いのは追放であった。
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