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「大和、時季、響紀。ここに直れ!」
百武がキレた。
素直に玄関に正座すると、百武の説教が続く。
「頭領代行が、玄関を壊すとかしないでください!
そもそも、新入り?どこに入れるつもりでしたか!」
そこに、又、素行の悪そうな来訪者が来ていた。
真っ黒な着物に、番傘。
「あ、渋谷さん」
左雨が、にこやかに手を振っていた。
渋谷というのは、確か、鉄鎖の黒の組頭であった。
渋谷は、俺達の時代の頭領ではないので、
一緒に仕事をしたことはないが、腕はいいと評判であった。
「二人、こっちに来たと聞きましてね。俺に無断で」
「おい、左雨、榛名。黒だったのか?」
二人が首を振っていた。
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